「地/面」を見上げる」 井上明彦氏集中講義 終了しました

井上明彦_集中講義_A3ポスター.jpg

平成27年度 油画集中講義 
「地/面」を見上げる」 井上明彦氏集中講義
講師:井上明彦/ 京都市立芸術大学美術学部教授(造形計画)
日時:2015年7月1日(水)10:00-12:00 
場所 : 絵画棟5階演習室1、2(509、510)
対象 : 油画全学年  油画学部2年生は必修
担当助手:加来悠、酒井誠、長谷川銀
目に見えるものはすべて見えないものの表面だ。僕らを取り巻くさまざまな事物の外皮、顔、壁、床などは、内側や裏側、向こう側など、みえないものの表面として現象している。環境から構成するそういう諸々の表面のなかで、最も広くかつ目立たないのは、全てをささえている地面だろう。地面が見えないものの表面であることを強く意識したのは、十数年前、汚染した地下水1,5tを凍らせるプロジェクトを行ったときだ。
 地面の下には、 都市生活を支えるさまざまなインフラが埋設されているが、そこにはまた、地質学的時代から歴史的過去に至る自然と人為のさまざまな営みが無数の見えないレイヤーとなって織り重なっている。地面がそういう見えない多層体の表面であることをひとたび自覚すれば、目に見える風景がまったくちがった様相で立ち上がってくる。
 地 /形は見えないものが無限に起伏する最高の彫刻、地/面は付加と消去が無限にに交錯する最高の絵画だ。地面を覆っている街や建物や草木を頭の中で消し去ってみて、原地形を裏側からなぞってみよう。
大地の起伏に近づくことは、僕らの芸術も文明もその上に乗った仮設体にすぎず、再定義可能であることを教えてくれる。
 「仮」であることが真のリアル。
略歴
1955年大阪市生まれ。1984年京都大学大学院博士課程中退
1994-95年「自由工場」アートディレクター(岡山市)2006-07年 文化庁新進芸術家在外研修員(パリ)
2003年、新開地アートブックプロジェクト。2006-07年、文化庁新進芸術 家在外研研修(パリ)。2013年、豊田市美術館「反重力」展参加。個展「ふたしかな屋根」(Galerie Cinq、奈良)、。2015年、「still moving」(崇仁地区、京都市)など
その他井上さんの活動については以下URLを参考(つちのいえプロジェクト・京都芸大移転に伴い京都崇仁地区での活動)