油画集中講義 『この夏の性器をめぐるふたつの出来事をめぐって – 芸術表現と規制』 木下直之講演会 終了しました

講義・実習

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平成26年度 油画集中講義 
『この夏の性器をめぐるふたつの出来事をめぐって ー 芸術表現と規制』
木下直之講演会 
講師:木下直之/ 東京大学学大学院人文社会系研究科文化資源学研究室 教授
日時:2014年12月12日(金)【前半】AM10:30-12:00 
【後半】PM13:00-14:30 ※3時間の講義になります
場所 : 絵画棟5階演習室2(510)
対象 : 油画全学年  油画学部2年生は必修
担当助手:林航、千村曜子、鷹野健
・概要
2014年夏に相次いだろくでなし子氏の逮捕と鷹野隆大氏の写真作品展示に対する警察の介入は、ともに性器の表現をめぐる出来事だった。これを手掛かりに、なぜ芸術表現に警察が関与するのか、なぜ性器が問題になるのか、そもそも人間にとって性器とは何か、ということを、みなさんといっしょに考えてみたい。
・略歴
1954年浜松市生まれ。東京大学教授、文化資源学。東京藝術大学大学院中退後、兵庫県立近代美術館学芸員、東京大学総合研究博物館助教授を経て、2000年より現職。19世紀日本の造形表現を研究してきた。19世紀は便宜的な括りに過ぎないが、日本社会がその枠組みを大きく変えた動きをとらえるのには有効で、美術、見世物、芸能、祭礼、写真、報道、建築、博物館、動物園、戦争などに注目している。近年は銅像、記念碑、城郭を追いかけ、最近の関心事はもっぱら男の裸体表現と動物園。異性愛に加えて同性愛というカードを手に入れ、人と人の関係、人と動物の関係の変化について考えている。主な著書に、『美術という見世物ー油絵茶屋の時代』講談社学術文庫、『股間若衆–男の裸は芸術か』新潮社、『戦争という見世物–日清戦争祝捷大会潜入記』ミネルヴァ書房、『銅像時代–もうひとつの日本彫刻史』岩波書店などがある。